産婦人科専門医が解説!正しい避妊に不可欠なコンドームの選び方とは?

正しい避妊に不可欠なコンドーム。数多あるコンドームは何を基準に選ぶべきか、産婦人科専門医で医学博士、東邦大学医療センター大橋病院・産婦人科在籍の高橋怜奈医師にインタービューでお話を伺いました

■コンドームにはどんな種類がありますか?

天然ラテックス製とポリウレタン製があります。

■素材ごとの違いはありますか?

天然ラテックス製は一般的なコンドームで薄さ0.03mm以上のもの。伸びが良くフィット感があります。ゴムアレルギーがある方の場合使用できません。ポリウレタン製は0.02mm以下の薄手のもの。薄くてゴム臭がなく、ゴムアレルギーがあっても使用できます。天然ラテックス製と比べ価格が高めです。

■コンドームを選ぶ基準とは?

素材、薄さ、サイズ、形、潤滑ゼリーが付いているかどうかで選びます。
アレルギーがある方は素材を確認しましょう。ラテックスアレルギーの方で「コンドームを使えない」という方がいますが、ラテックスでないコンドームがあるので「コンドームを使えない」という言い訳は通用しません。
使用する方が早漏傾向なのか、遅漏傾向なのかで薄さを選びます
最近は、薄めのコンドームばかり注目されていますが、早漏傾向の方用の厚めのコンドームもあります。
サイズを誤ると外れたり、破れる恐れがあり、避妊に失敗したり、性感染症に罹る事があるので注意しましょう。
サイズは男性側が性行為をする前に、調べておく必要があります。メーカー毎に若干の差があるので「このメーカーのものならこのくらい」などサイズを把握しておきましょう。コンドームの長さは一定なので、太さを確認して選びましょう。サイズやアレルギー面を考慮すると男性側が用意するのが好ましいですが、女性側もコンドームを用意することによって避妊に協力しているという意識にもつながります。コンドームは男性向けのパッケージが多いのですが、女性向けの可愛いパッケージのコンドームもあります。実際、フィット感や使い心地は使用しないと分からないので、プレイの一環として色々なコンドームを試してみるのもいいでしょう。日本製でも、海外製でも、医療機器としての認証がされている事がきちんとパッケージに書いてあるものを使用しましょう。サイズの違いがあるので、自分のサイズに合ったものを使用しましょう。

■女性用コンドームのメリット、デメリット

メリットとしては、男性用コンドームより丈夫な素材で出来ていて安心感がある事。使用することで男性主体の避妊ではなく、女性主体で避妊することが出来ます。
デメリットは、装着しにくい、入手が難しい、男性用コンドームと比較すると価格が高めである事です。男性用コンドームとの併用はできません。摩擦で破れたり、ずれたりすることがあります。

■読者からの質問

・コンドームを買うのが恥ずかしいです。どうしたら上手に買えますか?

最近はネットで購入できます。
コンビニで買うことに抵抗がある方は、薬局で購入しましょう。コンドームは医療機器なので薬局であればそれほど気まずさもないと思います。絶対やめてもらいたいのは、コンドームを「バラで人からもらう事」。穴が空いていることもありますし、使用期限が切れているものもあるので、人からもらったコンドームは使用しないでください。サイズやアレルギーの問題もあるので、パッケージングされた新品のものを自分で購入することが大切です。

・コンドームを行為中にスムーズに装着できません。装着の練習は必要ですか?

装着の練習は必要です。夫婦や長年のカップルなど、深い関係性が出来ているカップルであれば、装着が手間取ることも大した問題ではないですが、初めての相手との行為の時は、余計緊張してスムーズにいかないかもしれませんし、そうなった場合に気まずくなってしまう可能性があります。装着をスムーズにするためにも、一人の時に何度も、暗い中でもスムーズに装着できるように練習しましょう。表裏の間違いや、爪でひっかけて破れてしまう事があるので装着がスムーズに出来てからセックスすることが望ましいです。

■高橋怜奈先生について

産婦人科専門医、医学博士。
東邦大学医療センター大橋病院・産婦人科在籍。2016年6月にボクシングのプロテストに合格。
Twitter、YouTube、TikTokでも医療情報の発信を行っている。

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産婦人科医YouTuber高橋怜奈
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