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冷え対策

本格的な冬が到来間近! 医学博士が教える、今からできる冬のカラダの「冷え対策」

だんだんと肌寒い日も増えてきた今日この頃、体調と同じくらい心配なのが、カラダの冷え。冷えや体温の低下は、肌荒れやむくみ、便秘や下痢といったお腹の症状、また肩こりや腰痛など慢性化しやすい不調、さらには生理痛が出てしまう方もいるそう。
これからの季節、冷えや体温の低下が起きやすい気温や天候が増えてきますので、今のうちにしっかりと対策をしておきたいものです。

冷え対策といえば、昔から多くの民間療法や伝承治療などがありますが、今回は産婦人科の専門医で医学博士の高橋怜奈医師に、医学の観点から「冷え対策」のお話を伺いました。

高橋 怜奈医師

産婦人科医 医学博士、産婦人科医YouTuberとしても活躍中

Twitter(@renatkhsh) 

冷えの原因は?

編集部:どうして「冷え」って起きるんですか?

高橋医師:運動したり、お風呂にゆっくりつかったりすると手足がぽかぽかすると思います。それは血流が全身にいきわたっているからです。

冷えている状態というのは、血流がすみずみまでいきわたっていない状態です。例えば単純に気温が低いと体の体幹を温めようとして手足などの末梢の血管はしまってしまい、冷えてしまいます。

また筋肉量が不足していても血流が悪くなり冷えやすくなります。

さらに、女性の場合はむくみやすく、むくんでいると血流がうったいして冷えやすくなります。

冷えの正体は?

編集部:「冷え」は病気なのですか?

高橋医師:冷えそのものは生理現象で病気でないのですが、痛みを増強する原因になったりするので、冷え続けているのは体にはデメリットです。ただし暑いときとか、暑く感じる時にむりに温める必要はありません。

冬の冷え対策

編集部:冬の「冷え」に対策はありますか?

高橋医師:特に手足が冷える人が多いです。例えば下半身、とくにふくらはぎの筋肉をつけると、それがポンプ機能として働き、血流をよくしてくれるので、むくみにくく、温まりやすくなります。

手足が冷えているな、と感じるときは、外から衣類であたためるのはもちろん、その場でスクワットをしたりすると体があたたまりやすくなります。

筋肉をつけるのは時間がかかるので、一時しのぎにはなってしまいますが、温かいのみものを飲んだり、お風呂に入ったりするのもいいでしょう。体幹が冷えると手足などの末梢に血流がいかず全身が冷えてしまうので、寒さを感じるときは、まずはお腹や腰、背中などをしっかり温めるといいでしょう。

また糖質制限をしているとエネルギーが不足して冷えてしまうので、糖質、エネルギーを必要なぶんとるのも大事です。

冬の冷え対策グッズ

編集部:おすすめの対策グッズなどはありますか?

高橋医師:ドラッグストアなどに売っている、電子レンジでチンしてあたためるホットパックなどお勧めです。体を温めるものもあるし、目を温めて疲れをとるアイテムもあります。

それがすぐに用意できない人は、タオルを濡らしてビニール袋にいれて電子レンジでチンするとホットパックができます。

昔ながらのゆたんぽもいいです。

運動は冷えに有効

編集部:運動やストレッチは冷えに有効ですか?

高橋医師:とても有効です。衣服を着たりお風呂にはいるのは一時的に体を温めることにつながりますが、効果が切れる時間も早いです。根本的には血流をよくすることが冷え対策につながるので、日ごろから運動して筋肉をつけたり、運動やストレッチで血流をよくすることがとても重要です。

また運動をしても食事制限をしていると、消耗するばかりで省エネの体になり、冷えてしまいます。運動と同じように、運動したらしっかりとエネルギーを摂取することが大切です。

高橋先生、ありがとうございました。

これから、さらに本格的な冬が到来します。いい習慣を身につけて、冷え対策をしながら健康的で美しい身体作りを目指していきましょう。

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