ヨガとピラティス何が違うの?ヨガとピラティスの違いを解説!
ピラティスって名前は聞いた事あるけど、どんなもの?ヨガと何が違うの?そんな疑問にお答えします。
目次
ピラティスの起源
ピラティスは、ジョセフ・ヒューベルトゥス・ピラティスによって考案されました。 1883年ドイツに生まれた彼は、幼少期病弱で 特に呼吸器が弱く、身体を動かす事で病気を克服しようと、ボクシング・レスリング・体操・ヨガ・座禅・ダイビングとあらゆるものに挑戦したといいます。 第一次大戦時、収容所に拘束された際には拘留者仲間に護身術とボディビルディングを教えていました。勾留中インフルエンザが流行った時、驚くことにトレーニングを行っていた者の中で体調を崩した者は一人もいなかったそうです。この経験から、後に病院で看護士として働きはじめた彼は、毎日欠かさず、患者ができる範囲のエクササイズを行いました。西洋医学がまだ未熟で「看護とは患者がベットの上で安静にする事」だった当時、患者の回復を早める助けとなりました。 1926年にアメリカに渡った彼はニューヨークでピラティススタジオを開設しました。さまざまな職種のクライアントの指導に当たりましたが、怪我をしたダンサーのリハビリをみていた事から、特にダンサー業界で注目をあびる事になりました。
ピラティスの種類
まず見た目で違いが分かるものは「マット」と「マシン」です。マットはその名の通りマットを使い、自重(自分の体重)を負荷にしながら動きます。マシンは専用のものを使います。
マシンも種類がありますが、負荷の調整が効くので、初心者の方やリハビリなどにも用いられます。
マットやマシンとは別に、ピラティスは大きく分けると次の2つに分類されます。
①フィットネス系
②リハビリ系
まずフィットネス系は伝統的なスタイルのピラティスです。特に、肩こり・腰痛・痛みなどの不調や怪我などの問題がない方が行う、強化トレーニングになります。次にリハビリ系は、姿勢改善、怪我のリハビリ等、身体の機能改善を目的としたトレーニングで、肩こり・腰痛などの不調がある方にも向いています。
ピラティスでえられる効果
●身体のこわばりをとる→
●必要な力を入れる事が出来る→
●楽に動く事が出来るようになる
例えば、仕事や普段の生活でイスに座った時、お尻を前に出して腰から背中を丸める姿勢でいる方は、長く続けていると立った状態でも骨盤が後ろに傾き、ひざも曲がって猫背になります。そしてそのまま生活をしていくと、その身体のまま動く為の、かたよった筋力がついていき、その期間が長ければ長い程、骨にも影響が出てきます。少しオーバーに聞こえるかもしれませんが、それが肩こりや腰痛などの不調へとつながっていくのです。そのような場合ピラティスで行うアプローチは、まず不調の原因になっているこわばりをとります。次にエクササイズで身体を動かし、使うべき筋力に働きかけていきます。この時、正しい位置で動いていく事が重要です。繰り返し継続して正しく動く事で、身体の痛み・歪みまで改善されていきます。これは前述のリハビリ系(怪我のリハビリや不調のある方向け)の効果になります。フィットネス系(身体に不調のない方向け)では、パフォーマンスアップや筋力の強化になっていきますが、大切なのはどの場合も継続していく事です。年齢に関係なく、筋肉は使わないと衰えていきますし、動かし方も忘れてしまいます。「ここまでやったら終わり」ではなく、自分が続けられるペースを見つけて続けると良いと思います。
まとめ
「ヨガとピラティスって何が違うの?」という疑問をもたれる方は多いと思います。マットを使う。
というところはヨガもピラティスも一緒です。大きな違いは『呼吸』でしょうか。ヨガは腹式呼吸。ピラティスは胸式呼吸です。分かりづらい方は試しに呼吸をしてみましょう。まず鼻から息を吸った時、お腹が膨らむように吸い込んで、口から吐きます。この呼吸を数回繰り返し、空気の入り方、お腹の感じを覚えておいて下さい。これが腹式呼吸です。次の胸式呼吸は、鼻から吸い込む時お腹を膨らませないように意識しながら吸って、そのままのお腹で口からハーっと息を吐きます。これも何回か行ってみて下さい。腹式呼吸の時と肺に入る空気や腹筋の違い、感じられたでしょうか。腹式呼吸はお腹がリラックスしていて、胸式呼吸では腹筋に力が入っていたと思います。
呼吸法でも分かるように、ヨガは脱力的なくつろぎやリラックス、柔軟性、止まってポーズをとる事も多いかと思います。対してピラティスは先程の胸式呼吸を使って、腹筋を使いながら動いていきます。ヨガとは違い、基本的にポーズはありません。動き続けます。安定して正確に動く事でくつろぐ事も出来ます。話しだけ聞くと不思議ですね。これはぜひ体験して欲しいのですが、正しく動けると本当に気持ち良いです。ピラティスは、身体の不調や歪みを改善したい。健康寿命を延ばしたい。筋力の強化をしたい。気持ち良く動きたい。という方達に向いていると思います。